【令和7年6月1日(日)】やがて理想は実現されるでしょう。
辛 | 七赤金性・酉・陰 | 新(あたらし)と同語で、生命が新しい段階へシフトする。木の枝にある実が損傷なく地上に落下する環境の変化を象徴する。辛(つら)い時の中で新たな人生観に気付く。加工品・人工的製品:斬新な衣食住での豊かさと煌(きら)びやかさを持つ気質。「辛」をひと工夫(愛と智慧)すると「幸」せになります。 |
丑 | 二黒土性・己・陰 | 紐(けつ・ひも・からむ)を表す:結びつける力・愛で結合されたものがつながっている状態(縁)。1~3時 |
五黄土性 | 戊・己 | ずばりガイア・地球そのもの。名誉から嫉妬等々何でも引き寄せ、外れたものを破壊し、調和の為の創造を司ります。「威信」をもって、社会の繁栄の為の努力・精進が命題です。意志、不屈、勤勉、実行力。 |
五黄の本日に意識したい特性
(5)空:心や精神を大切にする。
『天の将に大任を是の人に降さんとするや、必ず先づ其の心志を苦しめ、其の筋骨を労し、その体膚を餓えしめ、其の身を空乏にし、その行ひの為すところを払乱す。心を動かし、性を忍び、その能(よ)くせざる所を曾益(ぞうえき)する所以なり』孟子
不肖がいつも口ずさむこの孟子の格言は、松陰先生が苦境に陥った際に先生を奮い立たせた言葉だと思います。
意訳は、「天が人に大任を授けようとするときは、必ずまずその人の身心を苦しめ、窮乏の境遇におき、何を行ってもすべて失敗をさせて、わざわざその人を鍛えるものなのである。つまり、不運は天の試練として受け止めるべきものなのである」となります。
『物に本末あり、事に終始あり。先後するところを知れば、則ち道に近し』大學
物事には本当に重要な部分と枝葉末節があり、始めと終わりがあります。
心身で言えば、やはり最初に心のケアが必要な事は言うに及ばず。
病気と書くように、気の病であり、病は気の停滞から始まります。
病肉という言葉が無いことからも明白です。
苦境にもメゲナイ、心・志を持つ。
しかし、日々磨き直さねば、輝きを失うでしょう。
『天上天下唯我独尊』釈迦
自分とは、この世界でただ一人しかいない尊い存在である。
ならば、己には、唯一無二の大任・天命がある。
我々が天命に沿って生きようと願えば願うほど、心を通じ、天・形而上・見えない世界との渉り(わたり)が必要になるとの実感です。
その渉りを確かにする為に、清き心・明き心・直き心であることを神道では勧められています。
心が天との送受信機であるならば、清く、明るく、真直ぐな事で感度を上げる事が出来ます。
般若心経について、薬師寺管長故高田高胤師はこう教えてくれています。
『偏らない心、こだわらない心、とらわれない心、広く、広く、もっと広く般若心経、空の心なり』
『克己の工夫は、一呼吸の間に在り』言志後録
克己(己にかつ)の工夫は、「ここだ」という一呼吸の間にある。
『一大事とは今日只今の心なり』禅僧・正受老人
とかく過去や未来に目を奪われ、大切な足元を疎かにしてしまいがちな我われ凡夫への尊い戒めと言えるでしょう。
願いを祈りで意を宣(の)せ、只今を只々コツコツと生きれば、やがて理想は実現されるでしょう。
合掌